
先日、開運詐欺について書きましたが、X(旧Twitter)にはまだまだ危険な罠が潜んでいます。
まさに「詐欺の温床」と言ってもいいでしょう。
今回は、最近特に急増している
- 「いいねで給料」
- 「ママ活」
- 「無料プレゼント」
という3つの詐欺ポストにスポットを当て、その特徴と見抜き方、そして被害を防ぐためのポイントを詳しく解説します。
この記事の目次です
- 1 第1章|Xで急増する「詐欺ポスト」の3つの型とは?
- 2 第2章|「いいねで給料」型:金銭欲を刺激する新しい罠
- 3 第3章|「ママ活」型:恋愛感情と承認欲を利用する巧妙な罠
- 4 第4章|「無料プレゼント」型:企業を装う「信頼演出型」の罠
- 5 第5章|被害の共通点と見分け方
- 6 第6章|なぜX(旧Twitter)が詐欺の温床になっているのか
- 7 第7章|SNS詐欺から身を守るための行動チェックリスト
- 8 第8章|実際に起きた事件から学ぶSNS詐欺のリアル
- 9 第9章|よくある質問(Q&A)と心のコラム
- 10 実際に拡散した「お金配り」文化とその影響
- 11 コラム:狙われやすい「心のスキ」とどう向き合うか
- 12 関連記事
第1章|Xで急増する「詐欺ポスト」の3つの型とは?
SNSの中でも特にX(旧Twitter)は、拡散力の高さゆえに詐欺師たちの格好の舞台になっています。
フォロワー数が少なくても「いいね」や「RT」で瞬く間に拡散され、信じてしまう人が次々と被害に遭うケースが後を絶ちません。
中でも最近は、巧妙に心理を突いてくる「3つの型」が目立ちます。
1. お金配布を装う「いいねで給料」型
2. 恋愛感情を利用する「ママ活」型
3. モノで釣る「無料プレゼント」型
これらは一見、善意やプレゼント企画に見える投稿ばかり。
しかし実際には、個人情報の搾取や外部サイトへの誘導、詐欺的課金など、巧妙に仕組まれた罠が隠されています。
まずはそれぞれの型がどんな手口で人を騙すのか、特徴を見ていきましょう。
第2章|「いいねで給料」型:金銭欲を刺激する新しい罠
最近、X上で最も急増しているのが「いいねで給料」型の詐欺ポストです。
「まだ1回も貰えていない方限定」
「抽選なし」
「いいねだけで給料プレゼント」
といった甘い言葉でユーザーを惹きつけ、結果的にアカウント情報の乗っ取りや外部詐欺サイトへの誘導へとつなげる手口です。
「これは約束します!まだ1回も貰えていない方のみ、いいね❤だけで給料届けます!」。
一見すると優しさや支援のように見えますが、「誰でも簡単にお金がもらえる」という構造が危険のサインです。
心理を突く3つのポイント
- 「限定・今だけ」心理:希少性を強調し、急いで行動させる。
- 「いいねだけでOK」心理:ハードルを極端に下げ、警戒心を解く。
- 「抽選なし」心理:確実にもらえると思わせ、信頼を演出。
これらはすべて、マーケティング心理を悪用したテクニックです。
「簡単に得できる」と思った瞬間、冷静な判断が鈍り、個人情報を渡してしまう人が続出しています。
よくある被害パターン
- DMで「受け取りフォーム」などのURLを送られ、個人情報を入力してしまう
- 外部リンクで「PayPay」「Amazonギフト」受け取り画面を偽装される
- 口座番号や電話番号を入力後、なりすまし登録に利用される
実際に起きているケース
🗣 被害報告(実例)
「いいねでお金配りますというポストに反応したところ、
DMで振込のために口座情報を教えてくださいと言われ、
数日後に知らない名義で口座が使われていた。」(実際の被害報告より)
SNS上で「お金配り」や「給料プレゼント」を名乗る投稿の多くは、個人情報を狙った詐欺です。
口座情報や身分証明の提示を求められた場合は、絶対に応じないよう注意しましょう。
出典:
NHK NEWS WEB「SNSで“お金配り”装う詐欺 相次ぐ 被害者が語る実態」(2024年5月20日)
参考:
Yahoo!ニュース「SNSで“お金配り”詐欺 横行 被害総額数億円か」
被害を防ぐためのポイント
✅安全に見抜くチェックリスト
- アカウント名に「給料」「支援」「配布」などのワードが含まれていないか
- フォロワー数が少ない・開設直後のアカウントではないか
- URLが「短縮リンク(bit.ly等)」になっていないか
- プロフィールに外部サイトの誘導が多い場合は即スルー
「いいね」や「フォロー」だけで給料がもらえることは、現実にはあり得ません。
もし本当に支援活動をしている人であれば、公式サイトや団体名を明記しているのが通常です。
不明確なポストは、クリックせず静かにミュートするのが最善策です。
第3章|「ママ活」型:恋愛感情と承認欲を利用する巧妙な罠
「ママ活している経営者です」
「40〜60代のおじ様を探しています」。
X(旧Twitter)上では、こうしたポストが毎日のように流れています。
一見すると恋愛募集や支援活動のように見えますが、実際には詐欺や犯罪の入り口であることがほとんどです。
💔ママ活詐欺の主な2パターン
1️⃣ 恋愛・同情釣り型
「30のおばさんですがあり?なし?」「生活費ギリギリで頑張ってる方いませんか?」など、一見すると寂しさを打ち明けるようなポストで「共感」を引き出し、その後「私は女経営者でお金には困っていません。でも、正直…心が寂しいんです。月に1回だけでいいので、私の相手をしてくれませんか?」と誘うタイプ。
最初は優しい言葉をかけて信用を得てから、外部アプリへの誘導や金銭要求に繋がります。
2️⃣ おこづかい支援型
「50〜60代のおじ様限定」
「ホテルで1回30万円渡します」など、お金をあげると強調して近づくタイプ。
やり取りの末に口座番号・身分証・顔写真などを要求され、闇バイトや詐欺グループへのリクルート被害に発展するケースもあります。
どうして信じてしまうのか?
- 「承認欲求」を刺激:褒め言葉や優しいメッセージで心の隙を突く。
- 「支援」や「応援」を装う:善意に見せかけて金銭目的に誘導。
- 「経営者」「資産家」を名乗る:信頼できそうな肩書で安心感を演出。
実際に起きているケース
🗣 被害報告(実例)
「ママ活募集してますというポストに『いいね』したところ、あなたに惹かれました、本気で支援したいですといったDMが届きました。
やり取りを続けるうちに、お小遣いを渡す代わりに大人の関係をと要求され、怖くなってブロックしました。」(SNS被害報告より)
このように「支援します」と装って、性的関係や個人情報を引き出そうとするケースが報告されています。
投稿主の多くは実在しない人物で、写真やプロフィールも他人のものを盗用している可能性があります。
出典:
オタクマ経済新聞「“ママ活”詐欺アカウントに釣られるとどうなる?」(2023年8月28日)
参考:
ABEMA TIMES「“ママ活支援”を装い金銭を要求する詐欺被害が急増」
防ぐためのポイント
✅ 安全対策リスト
- 「ママ活」「支援」「おこづかい」などのワードをミュート設定にする
- DMは「フォロー中のみ」受信に制限する
- 知らない人からの支援・副業・恋愛の誘いは全て無視
- 詐欺と疑わしいアカウントはXの「報告」機能を利用する
「ママ活」という言葉がトレンド化している裏で、実際の恋愛ではなく搾取目的のアカウントが増えています。
優しさや親しさに見せかけて近づく相手ほど、冷静に距離を取る意識が必要です。
第4章|「無料プレゼント」型:企業を装う「信頼演出型」の罠
「フォロー&いいねで〇〇をプレゼント!」。
そんな言葉に惹かれたことはありませんか?
Xでは、企業風のアカウントやロゴ画像を使って信頼を装う「プレゼント詐欺型」ポストが急増しています。
一見キャンペーンのように見えても、実態は個人情報収集や金銭詐取が目的です。
🎁 よくある投稿パターン
- 「iPhone17Pro 512GBを抽選で10名様に!」
- 「Amazonギフト券10万円分プレゼント!」
- 「公式キャンペーン中!今すぐフォロー&RT!」
どれも本物そっくりな企業ロゴやバナー画像を使っており、公式アカウントと見分けがつきにくいのが特徴です。
実際の手口
- 当選者を装ってDMを送り、「受け取りフォーム」として偽サイトに誘導
- 個人情報・住所・電話番号を入力させて不正利用
- クレジットカード登録を求め、送料名目で課金
- 「当選おめでとうございます」などの偽メッセージで安心感を演出
🧠見分け方のポイント
- 企業名に「_official」「_camp」「_info」など紛らわしい表記がある
- フォロワーが数百〜数千程度で、過去のポストが少ない
- URLが公式ドメインではなく、短縮URLや不審な文字列を含む
- 画像やハッシュタグが他社のものと混ざっている
実際に起きているケース
🗣 被害報告(実例)
「フォロー&いいねでiPhoneが当たるというキャンペーン投稿に応募したら、『当選しました!受け取りはこちら』というDMが届きました。
リンク先で個人情報やクレジットカード番号を入力させるページが表示され、不審に思ってやめましたが、後で調べたら偽の懸賞サイトでした。」(SNS被害報告より)
このような「プレゼント詐欺」は、公式アカウントを装ってフィッシングサイトへ誘導する典型的な手口です。
DMやURLを開く前に、公式認証マーク(青チェック)の有無やURLのドメインを必ず確認しましょう。
出典:
日本経済新聞「SNSで“当選詐欺”被害、フィッシング被害が急増」(2023年11月14日)
参考:
消費者庁「SNSを悪用したプレゼントキャンペーン詐欺に注意」(PDF)
安全に確認するには
✅確認リスト
- URLが 「https://」+企業公式ドメイン で始まるか確認
- DMではなく、企業公式サイトで当選発表を確認
- クレジット情報・電話番号の入力は一切しない
- 少しでも怪しいと思ったら、通報・ブロックを徹底
企業名やプレゼント内容を使った詐欺は、見た目が本物すぎるため見抜きにくいのが実情です。
「フォロー&RTキャンペーン」は本物もありますが、少しでも違和感を感じたら、必ずURLやアカウント名をチェックしましょう。
「無料プレゼント」を名乗るポストの中には、詐欺グループの情報収集用アカウントも多く存在します。
欲しい気持ちを利用した巧妙な手口に惑わされず、タダほど怖いものはないと覚えておきましょう。
第5章|被害の共通点と見分け方
すでにマニュアル化しているSNS詐欺の実態
SNS詐欺には、「いいねで給料」「ママ活」「無料プレゼント」といった違う顔を持ちながらも、共通した仕組みと目的があります。
それは、ユーザーの「信頼」と「個人情報」を巧みに利用して、金銭的・心理的な被害へと導くことです。
そして最近では、この手口自体がマニュアル化しています。
「お金配りアカウントを使って顧客リストを集める方法」
「リストを転売・勧誘に使う仕組み」
など、詐欺のノウハウを教えるポストまで拡散されており、まるで詐欺ビジネスの育成講座のようになっています。
被害者を「リスト化」し、別の闇バイト勧誘やフィッシング詐欺へつなげる流れが確立されているのです。
共通点①:投稿主が「善意」を装って近づく
これらの詐欺ポストは、最初から「助けたい」「支援したい」「当選おめでとう」といったポジティブな言葉を使います。
しかしその裏では、あなたの反応を観察して「狙いやすい相手」を探しています。
特に以下のような特徴が見られます。
- プロフィールや投稿内容が薄く、画像はフリー素材や他人の写真
- 短期間で大量のポストを連投している
- フォロワー数やいいね数が不自然に多い
「いい話ほど慎重に」が鉄則。
見返りなしで支援しますという言葉ほど、裏にリスクが隠れています。
共通点②:DM(ダイレクトメッセージ)で「個別接触」してくる
どのパターンでも、最初の接点はDMです。
投稿のいいね・コメント欄では穏やかに見えても、DMでは突然トーンが変わり、次のような要求をされるケースが多発しています。
- 「送金のために口座情報を教えて」
- 「本人確認のために身分証を送って」
- 「秘密の関係にしたいからLINEに移行しよう」
これらはすべて、個人情報収集や詐欺の前段階です。
特に口座情報・電話番号・免許証写真などを送ってしまうと、犯罪利用やなりすましに発展するリスクがあります。
SNS上でお金・恋愛・支援などの話題からDMに誘導してくる相手は、99%詐欺です。
本当に支援したい人は、SNSで不特定多数に声をかけることはありません。
共通点③:焦らせる・限定感を演出する
「今日だけ」「先着10名」「締め切り18時」といった言葉も、詐欺ポストの常套句。
これは考える時間を与えないための心理的テクニックです。
焦って行動した人ほど、リンクを踏んだり、情報を入力してしまう傾向があります。
このような期限付きの善意には特に注意が必要です。
共通点④:被害者を「恥ずかしさ」で沈黙させる
被害に遭った人の多くが、「自分が騙されたなんて言いにくい」と感じ、相談をためらいます。
これこそが詐欺グループの狙い。
沈黙が続くほど、同じ被害が再発します。
もし怪しいDMを受け取ったら、Xの「報告機能」や消費者ホットライン(188)に相談してください。
SNS詐欺の本質は、「不安」と「欲求」を利用する心理操作です。
金銭・恋愛・承認欲求──どんな形であれ、おいしい話には必ずリスクがあります。
どんなに魅力的な言葉でも、相手の正体が見えない限り、反応しない。
それが、最も確実な防衛策です。
第6章|なぜX(旧Twitter)が詐欺の温床になっているのか
X(旧Twitter)は、本来「つながり」や「リアルな声」を共有するSNSですが、近年はその構造自体が詐欺に悪用されやすい環境になっています。
① 匿名性と拡散力のバランスが極端に高い
アカウント作成は電話番号またはメールアドレス1つで可能。
実名・顔出し不要のまま匿名で投稿できる一方、「いいね」「リポスト」「おすすめ表示」などの拡散力はSNSの中でも圧倒的です。
② コンテンツ監視が緩く、削除まで時間がかかる
InstagramやFacebook(Meta系)はAIによる自動検知で即ブロックされるケースが多いのに対し、Xでは通報が集中しない限り数時間~数日間は生き残ることも。
その短期間に拡散→削除→新アカウント再開というサイクルが常態化しています。
③ 「リポストで報酬」「いいねで配布」など形式的アクションが成り立つ構造
Xでは「いいね」「フォロー」「コメント」が応募フォームの代わりになります。
他SNSと異なり、特別な入力フォームが不要なため、詐欺師は一瞬で数百人に接触し、DMを通じて個別勧誘できるのです。
④ 本人確認バッジ(青バッジ)の信頼性が逆利用されている
2023年以降、有料制で誰でもバッジを取得可能になりました。
詐欺師たちはこれを逆手に取り、「認証済み=本物っぽい」印象を演出。
実際、青バッジ付き詐欺アカウントの摘発も増加傾向にあります。
⑤ 「開運・副業・恋愛・支援」など弱者心理を狙いやすいSNS構造
Xのタイムラインは、「愚痴・悩み・願望」など心のつぶやきが多い空間。
詐欺師はそこに目を付け、「お金配り」「恋愛支援」「副業で救う」といった言葉でターゲットを探します。
📊 最新データと動向(2025年版)
| 出典 | 内容 |
|---|---|
| 警察庁(2025年上半期) | SNS詐欺関連相談の約57%がX経由。前年比+18%。 |
| 消費者庁(2025年春) | 「配布」「恋愛」「投資」を装ったSNS詐欺の報告は月500件以上。 |
| Xユーザー層(統計調査) | 20〜40代が中心で、金銭的に狙われやすい働き世代が多数。 |
匿名性・拡散力・DM機能・バッジ制度――。
これらが重なった結果、Xは「最も拡散しやすく、最も危険なSNS」になりつつあります。
ユーザー側が見極める力を持たなければ、防ぎようがありません。
第7章|SNS詐欺から身を守るための行動チェックリスト
詐欺ポストの見分け方を知るだけでは、まだ安心できません。
被害を防ぐためには、日常的なSNSの使い方を見直すことが大切です。
ここでは、X(旧Twitter)を中心に「安全に使うための5つの行動原則」を紹介します。
① DM・URLは「絶対に即開かない」
どんなに親しげな文面でも、DMで送られたリンクは開かないのが鉄則。
偽の懸賞サイトや当選ページに見せかけて、個人情報やクレジット情報を抜き取る手口が多発しています。
「URLを踏む前に、相手を検索」──これを習慣にしましょう。
② 「いいね」「フォロー」だけでも情報は抜かれる
「たかがいいね」と思うのは危険です。
投稿主は「いいね」をしたアカウント一覧を閲覧できるため、プロフィールや過去の投稿から年齢・性別・職業などの個人像を推測できます。
③ 個人情報(口座・電話・身分証)を絶対に送らない
支援や当選を装って「振込のために口座番号を教えて」などと連絡してくるケースがあります。
これは典型的な個人情報詐取のパターン。
口座情報や電話番号、免許証画像などを渡すと、犯罪利用や名義貸しに巻き込まれるリスクがあります。
④ 詐欺っぽい投稿を見かけたら「通報+ブロック」
通報は「無駄ではありません」。
多くの報告が集まることで、X運営のAI判定が強化され、詐欺アカウントの凍結スピードが上がります。
不審なアカウントを見つけたら、いいねやリポストではなく、報告とブロックを選びましょう。
・プロフィールや投稿URLもセットで報告する
・他の利用者にも注意喚起をする
・拡散ではなく「防止」に徹する
⑤ 不安を感じたらすぐに相談を
「もしかして騙されたかも?」と思ったら、1人で抱え込まず専門窓口へ。
以下のような公的機関は、匿名でも相談可能です。
| 窓口名 | 内容 |
|---|---|
| 消費者ホットライン(188) | 詐欺・トラブルに関する一般相談。全国共通ダイヤル。 |
| 警察相談専用ダイヤル(#9110) | 被害未遂や犯罪に発展しそうなケースを相談可能。 |
| フィッシング対策協議会 | 不審なメールやURL報告の受付。再発防止にも役立つ。 |
🌐 安全にSNSを楽しむための5原則
- 1. 不審な投稿は「信じない」「触れない」「拡散しない」
- 2. DMは「知らない人=詐欺の可能性あり」と考える
- 3. URLを開く前に「ドメイン名」を確認する
- 4. 困った時は家族・友人・専門窓口にすぐ相談する
- 5. 「心が疲れている時ほどSNSから少し離れる勇気を持つ」
まとめ
詐欺ポストは年々巧妙化し、AI生成の顔画像や自然な日本語を使うケースも増えています。
しかし、どんな手口も「あなたの感情を揺さぶる」ことから始まる点は共通です。
冷静に判断するためには、距離を取る・確認する・相談する。
この3つを徹底すれば、SNSの危険は確実に減らせます。
「自分は大丈夫」と思う人ほど、狙われやすい。
今日からは、あなた自身が防御力の高いユーザーになりましょう。
第8章|実際に起きた事件から学ぶSNS詐欺のリアル
ここまで紹介してきた手口は、すべて「現実に起きていること」です。
ここでは、実際に報道された事件や調査レポートから、SNS詐欺のリアルな事例をピックアップします。
ケース①:「いいねで給料」がきっかけで155万円の被害
長崎県では、「いいねで給料を得られます」とうたうメッセージを信じた20代女性が、合計およそ155万円をだまし取られる事件が報道されています。
- 「日給3〜5万円」「何も買う必要はありません。『いいね』で給料を得られます」と甘い勧誘
- 作業を続けるうちに「効率よく稼ぐには5千円〜10万円が必要」と入金を要求
- 最初だけ少額を“還元”して信用させ、その後「違約金」名目で何度も振込をさせた
「簡単な作業+いいねで高収入」「最初だけ少額が戻ってくる」
このセットは、典型的なおとり+追加入金要求型の詐欺パターンです。
参考:NBC長崎放送「『いいねで給料を得られます』SNSのアルバイト募集メッセージを信じた女性(20代)が155万円の詐欺被害」
ケース②:SNSで知り合った「投資の先生」に4600万円
静岡県では、SNSで知り合った女性と名乗る人物からFX投資を勧められ、50代男性が約4600万円もの被害に遭った事件も報道されています。
- SNSで知り合い、「特別に教える」「一緒に資産を増やそう」と親密アプローチ
- 投資用サイトやアプリに誘導され、入金を繰り返すよう指示
- 最初は利益が出ているように見せかけ、最終的に出金できなくなる
SNS発の投資話は、ほぼすべて詐欺と考えてOKです。
「特別に招待」「今だけ」「誰にも言わないで」は赤信号ワードです。
参考:SBS NEWS「SNSで知り合った女性とみられる人物に約4600万円だまし取られる詐欺事件」
ケース③:「ママ活/パパ活」から金銭トラブル・詐欺・事件へ
ママ活・パパ活の名目で近づき、金銭をだまし取ったり、事件に発展したりした事例も複数報告されています。
- 「奨学金を返したい」「生活が苦しい」などと同情を誘い、多額の援助を持ちかける
- 約束した関係や条件を守らず、お金だけをだまし取る
- 金銭トラブルや口論から、暴力・殺人事件に発展したケースも報道されている
「おこづかい」「支援」をエサに、金銭・体の関係・個人情報を求める行為は、
詐欺や性犯罪・恐喝に発展する危険な土壌です。
参考:ママ活・パパ活に関する違法事例の解説記事
参考:おたくま経済新聞「ママ活詐欺に引っかかった人にインタビュー→からの再潜入してみた」
・「楽に稼げる」「簡単作業で高収入」
・「支援したい」「あなたに惹かれました」
・「当選しました」「こちらから受け取りを」
こうした言葉の裏には、必ず「条件とリスク」があります。
「良い話ほど一度止まる」を習慣にして、距離を取りましょう。
第9章|よくある質問(Q&A)と心のコラム
Q1. 本物のプレゼント企画と、詐欺ポストの違いは?
A. 見分けるポイントは次の3つです。
- 公式サイト・公式アプリからも同じキャンペーン告知が出ているか
- 応募条件に「個人情報の提出」や「外部サイトへの登録」が含まれていないか
- 当選連絡が、公式ドメインのメール・サイトから届いているか
企業の真っ当なキャンペーンでは、DMだけで完結したり、個人アカウント経由のみで告知することはほぼありません。
Q2. 「本当に支援したい人」もいるのでは?全部疑った方がいいの?
A. 「本当に困っている人を助けたい」という人自体はいますが、その人がSNSで見知らぬ人全員にお金を配るか?を考えてみてください。
本当に支援したい人は、次のような形を取ることが多いです。
- 自治体・NPO・基金など、公的な仕組みを通じて支援する
- 身近な人(家族・友人・従業員など)に向けて支援する
不特定多数へ「支援」「おこづかい」「給料」をばらまくのは、支援というより釣りと考えたほうが現実的です。
Q3. 詐欺っぽいDMが来たら、ブロックだけで大丈夫?
A. 基本は「ブロック+通報」のセットを推奨します。
- ブロック:そのアカウントとの接触を断つ目的
- 通報:同じような被害者を出さないための目的
すでにURLを開いてしまった場合は、端末のセキュリティチェックやパスワード変更も検討しましょう。
Q4. もう個人情報を送ってしまった…どうすればいい?
A. 送ってしまった内容によって、対応が違います。
- メールアドレス程度 → 迷惑メールが増える可能性。見知らぬ送信元のメールは開かない。
- 電話番号 → 不審なSMSや電話に注意。着信拒否・番号変更も検討。
- 口座情報・免許証・マイナンバーなど → すぐに金融機関・管轄機関・警察・消費者ホットラインへ相談。
早めの相談は「自分を守る行動」です。
Q5. 記事広告やPR投稿との違いは?
A. 企業案件やPR投稿は、今は「広告」「PR」「プロモーション」などの表記が義務化・推奨されています。
一方、詐欺ポストは広告と明記せず、「個人の善意」「ラッキー情報」を装うのが特徴です。
※ステマ規制や広告表示のルールについては、消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」も参考になります。
実際に拡散した「お金配り」文化とその影響
お金配り企画は、もともと前澤友作氏が2019年に実際に「100万円を100人に配る」キャンペーンを行ったのが始まりです。
当時は本物のプレゼント企画でしたが、その後「偽アカウント」や「詐欺模倣」が急増しました。
近年では「お金欲しい人はいいねと合言葉を書いてね」というポストに、実際に書き込んだ男性のもとへ全く関係のないアカウントから「お金が欲しい?簡単な仕事あるよ」という返信が届くケースも確認されています。
こうした手口は、まるで闇バイトの入り口のように個人を誘導し、違法行為や犯罪への加担につながる危険があります。
本来の「お金配り」は宣伝・社会貢献として行われたものであり、
一般ユーザーが同じ形式でまねをすると、詐欺・勧誘・闇バイトのターゲットにされる恐れがあります。
コラム:狙われやすい「心のスキ」とどう向き合うか
💭 コラム|「疲れているときほど、甘い言葉が刺さる」
給料日前でお金が不安なとき。
仕事や人間関係で心がしんどいとき。
恋愛がうまくいかず、自信をなくしているとき。
そんなタイミングで「支援します」「当選しました」「あなたに惹かれました」と言われたら、いつもより心が揺れるのは、ある意味で当たり前です。
大事なのは、自分を責めることではなく、「今ちょっと弱ってるな」と気づくこと。
そう気づけたら、一度スマホを置いて、深呼吸して、お茶を飲んで、誰かに相談してみる。
SNSは「しんどさの逃げ場」にもなりますが、同時に「弱っている人を狙う場所」にもなります。
だからこそ、「しんどいときほど距離をとる勇気」を、心のどこかに持っておいてください。
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