
年末年始は、ネットショッピング・ふるさと納税・旅行予約・お年玉アプリ送金など、オンラインサービスを使う機会が増える時期です。
その一方で、このタイミングを狙った「ネット詐欺」も増加しています。
- 偽のショッピングサイト
- 配送通知を装ったSMS
- PayPayやLINEを使った返金要求
- SNSでの投資・副業勧誘
など、その手口は年々巧妙化し、被害相談数も増え続けています。
「これって怪しい?」
「もし詐欺に遭ったら、どうすればいい?」
そんな不安に応えるため、本記事では最新のネット詐欺手口・見分け方・返金対応・相談窓口・年代別注意点を網羅し、今日からできる自衛策までわかりやすくまとめました。
家族やパートナー、高齢の親にも共有できる年末年始の安全ガイドとしてご活用ください。
この記事の目次です
第1章|ネット詐欺とは?基本と被害状況
まず前提として、ネット詐欺とは「インターネットを通じて利用者をだまし、金銭や個人情報を奪う行為」の総称です。
近年は、SNS、通販、決済アプリ、メール、SMSなど利用環境が増えたことで、手口がより巧妙化しています。
また、ネット詐欺は
- 「詐欺罪」
- 「電子計算機使用詐欺罪」
- 「特定商取引法違反」
など、複数の法律に抵触する場合が多く、犯罪として扱われます。
しかし、インターネット上のやり取りであるゆえに、被害者が気づきにくく、相談が遅れてしまうケースも少なくありません。
ネット詐欺の定義と法律上の分類
ネット詐欺に明確な1つの定義はありませんが、一般的には以下の特徴があります。
- 虚偽情報を提示し、相手を信じ込ませる
- 金銭・個人情報・パスワード・決済情報などを不正に取得する
- 商品が届かない、サービスが存在しない、返金されないなどの結果が発生する
法的には、以下の罪名に該当する可能性があります。
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| 詐欺罪 | だまし取る行為そのものが対象。虚偽の誘導や架空販売など。 |
| 電子計算機使用詐欺罪 | 偽サイト・偽システムで誤決済を誘導するケースを含む。 |
| 特定商取引法違反 | 通信販売の運営情報未表示・返金拒否・虚偽表示など。 |
「詐欺ではないから泣き寝入りしかない」と思い込む人が多いですが、実際には返金手続きや救済制度が使えるケースもあります。
この点については、第6章で詳しく解説します。
2024〜2025年のネット詐欺の傾向
ここ数年でネット詐欺は大きく変化しています。
以前は「明らかに怪しいメール」「粗い日本語」など判別しやすい特徴がありました。
しかし、現在は以下のように精度が高く、見分けがつきにくい例が増えています。
- 公式ロゴや画面デザインが本物そっくり
- 日本語が自然・丁寧・表記ルールも揃っている
- 本物の配送追跡メール・決済アプリ通知そっくり
- 返信誘導ではなく「クリック一択」の設計
特に年末年始は「セール」「返金」「配送通知」「ふるさと納税」「電子マネー・PayPay残高」に関連した詐欺が急増します。
どんな人が狙われやすい?年齢別特徴
ネット詐欺は高齢者が狙われる印象が強いですが、実際は年齢層ごとに被害傾向が異なります。
| 年代 | 被害の特徴 |
|---|---|
| 10〜20代 | SNS投資詐欺・お金配り系・偽バイト/副業詐欺・ゲーム課金詐欺 |
| 30〜50代 | 偽通販・配送SMS・返金詐欺・サブスク偽解約案内 |
| 60代以上 | 偽サポート・銀行認証・未払い請求・還付金詐欺 |
つまり、誰でも巻き込まれる可能性がある犯罪です。
特に年末年始は「家族のスマホ設定」「子ども・高齢者の利用状況確認」が重要になります。
第2章|最新データから見るネット詐欺の現状
近年、ネット詐欺・特殊詐欺・フィッシング被害は過去最悪レベルに達しており、年末年始だけでなく年間を通じて注意が必要です。
以下は、2024〜2025年の主なデータと特徴です。
被害認知件数・被害額の急増
警察庁の最新発表では、2024年の特殊詐欺認知件数は約20,987件、被害額は約722億円とされています。
また、2025年上半期(1〜6月)は認知件数13,213件(前年比+47.5%)、被害額597.3億円(前年比+162%)と急増しています。
SNS・ネットバンキング経由の詐欺増加
特に若年層における詐欺被害が増えており、SNS・投資勧誘・ネットバンキング被害が加速しています。
偽通販サイト・悪質EC通報数
JC3(Japan Cybercrime Control Center)によると、2024年上半期の悪質EC通報件数は17,159件。
前年よりは減ったものの、高い水準で推移しています。
フィッシング詐欺件数
フィッシング対策協議会による2025年統計では、月間報告件数225,796件と過去最大となっています。
特に配送通知・金融機関・大手ECを装うものが多く確認されています。
以上のように、数字から見てもネット詐欺は年々巧妙化し、「誰でも被害に遭う可能性がある」状況です。
年末年始だけでなく、日常的に対策を取ることが重要です。
参考リンク・公的データ
警察庁|サイバー犯罪対策
https://www.npa.go.jp/cyber/
フィッシング対策協議会|月次レポート(最新の統計データ)
https://www.antiphishing.jp/report/
国民生活センター|相談事例・注意喚起
https://www.kokusen.go.jp/
JC3(日本サイバー犯罪対策センター)|偽通販サイト通報データ
https://www.jc3.or.jp/
第3章|年末年始にネット詐欺が増える理由
年末年始は、普段よりネット詐欺が増える時期と言われています。
「どうしてこの時期だけ増えるの?」と疑問に思う方も多いはず。
実は、この時期ならではの油断しやすいポイントがいくつかあるんです。
①ネット利用が増えるタイミングだから
クリスマスプレゼントやお歳暮、お正月用品、福袋、旅行、帰省のチケットなど、オンラインでの買い物や申し込みが増える季節です。
普段ネットを使い慣れていない人も利用するため、詐欺サイトや偽メールに遭遇しやすくなります。
特に
「セール」
「割引」
「限定」
「在庫残りわずか」
などの言葉に気持ちが傾きやすく、判断力より「急がなきゃ!」が先に動いてしまうことも…。
②忙しくて注意力が下がりやすい
年末年始は、仕事・家事・イベントで気持ちもスケジュールもパンパンになりがち。
そんなときに届く「配送に問題がありました」「アカウント認証が必要です」のメッセージは、つい開いてしまう人が多い傾向にあります。
詐欺師は、この忙しさによる判断ミスを狙っています。
返信やクリックを急かす内容が多いのもそのためです。
③家族間の「代理操作」が増える
帰省シーズンになると、「スマホの操作が苦手な家族(特に高齢者)」の代わりに手続きを行うケースが増えます。
その過程で、怪しいサイトや偽リンクに気づかず操作してしまうことも。
また、子どもが親のスマホでアプリやゲーム内課金の画面を触り、詐欺広告や不正アプリにアクセスしてしまうケースもあります。
④相談先やサポート窓口が休みになる
この時期は、企業の問い合わせ窓口や行政の相談部署が休みになるため、「怪しいけど確認できないから放置」になりがちです。
詐欺師にとっては理想的なタイミング。
被害者が気づいたころには、連絡先が消えていたり、サイトが閉じられていることもあります。
⑤「年末調整」「還付金」「更新手続き」を装った詐欺が多い
年末年始は、金融系や公共サービスの手続きが増える時期でもあります。
そのため、以下のような文面を装った詐欺が増加します。
- 「還付金があります。振込先を登録してください」
- 「アカウント更新期限が切れました」
- 「決済にエラーが発生しています」
- 「確定申告・年末調整に関する重要なお知らせ」
本物とそっくりなので、油断してしまいやすいのがポイント。
内容より雰囲気で判断してしまうことも珍しくありません。
つまり、年末年始に詐欺が増える理由は、「環境・心理・タイミングが全部そろってしまうから」なんです。
次の章では、実際に今増えている最新の詐欺手口を具体例とともに解説します。
第4章|最新のネット詐欺手口と実例
ここからは、今まさに被害が増えている代表的なネット詐欺を、具体例とあわせて紹介します。
「そんなの引っかからないよ」と思っていても、実際はとても自然な形で近づいてきます。
1つでも「知ってる」と思えるだけで、防げるリスクは大きく減ります。
気になる手口から読んでOKです。
スマホで読んでいる方は、スクショして家族にも共有しておいてくださいね。
①偽ショッピングサイト・偽セール詐欺
年末年始にもっとも増えるのが、この「偽通販サイト」タイプです。
ブランド品・暖房家電・ゲーム機・推しグッズ・福袋・アウターなどが多く狙われます。
特徴としては、次のようなものがあります。
- 表示価格が極端に安い(定価の50%〜90%OFFなど)
- 「在庫わずか」「期間限定」「閉店セール」など焦らせる表現
- 会社概要が曖昧、または海外住所・架空住所
- 支払い方法が銀行振込のみ、または怪しいQR決済
・任天堂Switch 12,800円 送料無料
・THE NORTH FACE ダウン90%OFF
・「初売りセール・ラストチャンス!」の広告から誘導
JC3(日本サイバー犯罪対策センター) の調査でも、偽ECサイトは検索広告・SNS広告・リール動画経由で増加傾向にあります。
もし購入してしまった場合は、商品が届かなくても諦めず、支払い方法によっては返金手続きが可能です(→第6章で解説)。
②配送業者を装った偽SMS(宅配便不在通知型)
年末年始は荷物が増えるため、もっとも引っかかりやすい手口です。
内容は次のような文面が多いです。
「お荷物をお届けしましたが不在でした」
「配送情報を確認してください → 〇〇. info」
リンクをクリックすると、偽の配送業者サイトに誘導され、ID・パスワードやクレジットカード情報を入力させられる仕組みです。
フィッシング対策協議会 の統計でも、この手口は2025年時点で報告数トップクラスとなっています。
本物の配送会社は、SMSでURLを押させるような案内は基本しません。
迷ったら、公式アプリ・公式サイトから確認が鉄則です。
③「返金します」を装う送金誘導詐欺
最近増えているのが、PayPay・LINE Pay・銀行アプリなどを使った返金詐欺です。
「キャンセルになったため返金します」と言われ、操作を誘導されるパターンです。
ところが実際は、返金ではなく自分が相手に送金してしまう構造になっています。
・「手続き方法が分かりやすいよう画面を共有してください」
・「承認を押すだけです」
・「ポイント受取期限があります」
特に「画面共有」や「リモート操作アプリ」を求めてくる場合は100%アウトです。
④SNS経由の「副業・投資勧誘」詐欺
X(旧Twitter)、TikTok、Instagramで特に増えています。
「月5万円稼げる」
「知識ゼロOK」
「AIで稼ぐ」
などのワードが多い傾向です。
国民生活センター でも注意喚起が出ていますが、若年層の被害が特に目立っています。
- オンラインサロン形式で課金させる
- 仮想通貨ウォレットへ送金させる
- 出金できずサポートが消える
有名人や企業ロゴを使って「信頼演出」をしているケースも増えているため、公式アカウントかどうか必ず確認してください。
⑤偽サポート・リモート操作詐欺(PC・スマホ系)
画面に突然警告メッセージが表示され、
「ウイルス検出」
「ロックされました」
と不安を煽り、電話やクリックを促すタイプです。
表示される番号へ電話すると、攻撃者に繋がり、遠隔操作アプリのダウンロードを指示されます。
本物のMicrosoft・Apple・Googleが、個人に電話で操作指示をすることはありません。
もし画面が閉じられない場合は、電源OFFでOKです。
焦って電話やクリックをしないようにしましょう。
次の章では、これらの詐欺を見抜くためのチェックポイントをまとめます。
第5章|怪しいサイト・メッセージの見抜き方
詐欺の多くは「一目で怪しい!」というものではなく、本物とそっくりに作られていることが増えています。
でも、大丈夫。
いくつかのポイントを押さえることで、怪しいサイトやメッセージは高い確率で見抜けます。
ここでは
「どこを見る?」
「何がアウト?」
をシンプルにチェックできる形でまとめました。
①まずはURL(アドレス)をチェック
リンクを開いた瞬間に確認したいのが「URL」です。
たとえ画面が公式そっくりでも、URLを見れば怪しさが分かることがあります。
| OK(安全な例) | NG(怪しい例) |
|---|---|
| amazon.co.jp | amazon-jp-secure-login.biz |
| sagawa-exp.co.jp | sagawa.delivery-status.center |
| paypay.ne.jp | paypay-refund-support-app.com |
アルファベットをそれっぽく並べた「ニセ公式ドメイン」は典型的な詐欺手口です。
特に「.shop」「.click」「.info」は悪用例が多いため要注意。
迷ったらURLをコピーしてGoogle検索すると、「詐欺サイト」「危険」と出ることもあります。
②文章の違和感をチェック
最近は AI 生成文で精度が高くなっていますが、それでも以下のような表現には注意です。
- やたら丁寧なのに文脈がおかしい
- 急かす言葉が多い(例:すぐ/今すぐ/期限切れ)
- 言葉遣いが不自然(敬語が混乱している)
・「お客様アカウント停止になりました」
・「まもなく利用制限となります」
・「情報更新の必要があります」
③支払い方法を見る
詐欺サイトの多くは、返金されにくい支払い方法しか用意していません。
| 比較的安全 | 危険度高い |
|---|---|
| クレジットカード(返金制度あり) | 銀行振込のみ |
| 代金引換 | QR決済のみ・暗号資産送金 |
特に銀行振込のみ・QR決済限定は赤信号です。
④会社情報・返品ポリシーの確認
公式サイトは必ず「会社名」「住所」「電話番号」「運営者名」「特商法表示」があります。
書いていても、コピーした文章や存在しない住所のケースもあります。
怪しいと思ったら住所をGoogleマップで検索するのも有効です。
「マンション一室」「空き地」「海外の住所」などなら注意です。
⑤口コミ・評判を調べる
口コミは「そのサイト内」ではなく、GoogleやSNS、レビューサイトで調べるのが鉄則です。
「サイト名 届かない」
「ショップ名 詐欺」
「URL 危険」
5秒で判断できるチェックリスト
迷ったら、この5つをチェックしてみてください。
ひとつでも当てはまるなら触らない・入力しない・閉じるが正解です。
- 価格が安すぎる
- 支払い方法が偏っている
- URLが公式と違う・変な英単語が入っている
- 文章が急かしてくる
- 問い合わせ先が曖昧、または電話番号がない
判断に迷うときは、いったん深呼吸してスマホを置くのも大事です。
焦って操作したときほど、被害は起きやすくなります。
次の章では、もし被害に遭ってしまった場合の「返金手続き」や「相談先」を解説します。
第6章|被害に遭った場合の対処と返金方法
「やられたかも…」と思った瞬間。
焦りや怒りで頭が真っ白になる人が多いですが、最初に大事なのは落ち着いて、順番に対処することです。
被害状況によって対応が少し違うので、まずは以下から自分の状況に近いものを選んでください。
①クレジットカードで支払った場合(最も返金されやすい)
ネット詐欺に遭ったケースで、もっとも返金率が高いのがこのパターン。
クレジットカードには「チャージバック制度」があり、不正利用が認められれば支払いを取り消せる可能性があります。
📌取るべき行動(順番)
- カード裏面のサポート窓口にすぐ電話
- 決済の停止・カード番号の再発行を依頼
- 必要なら警察や消費生活センターから被害番号を取得
カード会社によって対応は異なりますが、購入から時間が経つほど返金されにくくなるため、即連絡がポイント。
②PayPay・LINE Pay・楽天ペイなどのQR決済の場合
返金はクレジットカードより難しい場合がありますが、
「送金詐欺」
「操作誘導詐欺」
などの場合は、サポート窓口や警察と連携して補償されるケースもあります。
・PayPay問い合わせ:https://paypay.ne.jp/help/
・LINE(※LINE Payは2025年に日本国内サービス終了):https://help.line.me/
・楽天ペイ問い合わせ:https://pay.rakuten.co.jp/help/
操作を誘導されて送金してしまった場合は、相手口座の凍結申請ができる可能性があります(→警察で相談)。
③銀行振込をしてしまった場合(最も急いで対応が必要)
銀行振込は、返金がかなり困難なタイプです。
ただし、早ければ「振り込め詐欺救済法」が適用され、相手口座が凍結できる場合があります。
📌すぐやること
- 銀行(振込元)に電話 → 口座凍結依頼
- 警察に「サイバー犯罪相談窓口」または110番
- 必要に応じ、消費生活センターで相談
時間との勝負なので、「明日でいいか」はNG。
気付いた瞬間に動くほど成功率が上がります。
④商品が届かない・連絡が途絶えた場合
偽通販サイトでよくあるパターンです。
「発送待ちかな…」と様子見してしまう人が多いですが、返信がない時点で詐欺の可能性大。
次の行動をおすすめします。
- 支払い方法に応じた停止/返金手続き
- 注文確認メール・決済履歴・チャット記録の保存
- サイトURL・SNS広告・画面スクショの保全
その後、必要に応じて警察・消費者センターに連絡します。
⑤やってはいけないこと
焦っていると、知らないうちに被害が拡大することがあります。
以下に当てはまる行動は要注意です。
- 相手に「返金してください」と連絡する
- 言われるままに個人情報・証明写真を送る
- リモート操作アプリを入れる
- 送金手続きを続けてしまう(「手数料が必要」など)
詐欺師は「逃げられる前に、もう一度搾り取る」ことを狙っています。
連絡は絶対にしてはいけません。
⑥相談先一覧(保存推奨)
困ったときの相談窓口です。
迷ったらどれかひとつでOK。
| 窓口 | 用途 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 警察|サイバー犯罪相談 | 被害届・口座凍結・捜査 | 公式サイト |
| 消費生活センター | 返金・事例相談 | 公式リンク |
| フィッシング対策協議会 | 偽メール・偽SMS報告 | 公式 |
ここまで対応できたら、次は「再発防止」のステップです。
同じ被害を繰り返さないために、次章で対策をまとめます。
第7章|今すぐできる再発防止対策
「一度被害に遭ったから、もう大丈夫…」
ではなく、詐欺の手口は常にアップデートされています。
ですが、ほんの少し習慣や設定を変えるだけで、被害に遭うリスクは大幅に減らせます。
ここでは、今日からできる対策だけを厳選してまとめました。
難しい操作はありません。
スマホ片手に試してみてください。
①スマホ・メールのフィルタ設定を強化する
偽SMSや詐欺メールは、「受け取らない仕組み」を作ることで被害可能性が一気に減ります。
- 迷惑メールフィルタを「強」に設定
- URL付きSMSを自動ブロック
- 知らない番号・国際番号からのSMS拒否
-
📱例:iPhone設定 → メッセージ → 不明な送信者をフィルタ → ON
-
📱例:Androidメッセージアプリ → 迷惑メッセージ保護 → ON
たったこれだけで、「リンクを押してしまうリスク」が激減します。
②パスワードは使い回さない&2段階認証を設定
パスワード漏えいが原因で、銀行・クレカ・SNSにログインされる被害が増えています。
もし、
「全部同じパスワード」
「生年月日・電話番号ベース」
なら今すぐ見直しがおすすめです。
🔐理想の設定
- 各サービスごとに違うパスワード
- ランダム英数字+記号(12桁以上)
- 2段階認証(SMS or 認証アプリ)を有効化
特に、銀行・PayPay・楽天・Amazon・LINE・iCloud・Googleアカウントは優先的に2段階認証をしておくべきです。
③セキュリティソフト・ブラウザの警告をONにする
近年のセキュリティソフトやブラウザには、怪しいサイトを自動でブロックする機能があります。
代表的な機能はこんな感じです👇
- フィッシングサイトブロック
- 危険アプリ・危険ファイル検出
- 偽広告や悪質リンクの遮断
もしパソコン・スマホに何も入っていない場合は、無料版でも良いので導入を検討すると安心です
④ショッピングは「公式アプリ」から始める習慣をつける
偽通販サイトはSNS広告や検索結果から流入するケースが多いです。
そこでおすすめなのが、買い物は「公式アプリから始める」習慣です。
・Amazon → アプリから検索
・楽天市場 → アプリ
・メルカリ → アプリ
・家電製品 → メーカー公式 or 楽天/Amazon
「SNS→怪しいショップ」への誘導を避けるだけで、被害の入り口を塞げます。
⑤家族・高齢者・子どもにも情報共有する
ネット詐欺は、自分だけでなく家族が巻き込まれるケースも多いです。
特に、次の層は被害が多いとされています。
- 子ども・学生(SNS・ゲーム内課金誘導)
- 高齢者(銀行・セール通知・偽電話)
- ネットショッピング初心者
家族LINEグループに、この記事のポイントだけ貼るのも効果的です。
偽SMS・偽ショッピング・PayPay返金誘導詐欺が増えています。
URLを押す前に必ず確認。
不安なときは送る前に誰かに相談してね。
⑥迷ったら「触らない・開かない・入力しない」
最終的なルールは、とてもシンプルです。
✨迷ったら、操作せず閉じる。それだけで守れることがあります。✨
第8章|よくある質問(Q&A)
Q1|詐欺かどうか判断できないときはどうしたらいい?
迷ったら、まずは「検索」と「相談」です。
メッセージ内容やショップ名をコピーして、Google検索やSNSで調べると、同じ被害報告や注意喚起が出てくることがよくあります。
キーワード例)
「ショップ名 届かない」
「詐欺」
「レビュー」
「危険」
「PayPay 返金」
判断できない場合は、消費生活センター(188)や、支払いに使った決済サービスのサポート窓口に相談するのが安全です。
Q2|警察に相談しても動かないって本当?
SNSや口コミでは「警察は対応しない」という声もありますが、実際は証拠の有無・被害額・捜査状況で対応が変わります。
相談だけでも問題ないので、まずは記録を揃えて窓口へ。
「被害届ではなく相談だけ」でも受け付けてもらえます。
・決済履歴/購入履歴
・やり取りの履歴(スクショ)
・表示されていたURLまたはサイト情報
・振込先・支払い方法の詳細
Q3|返金できないと言われた…諦めるしかない?
クレジットカードや一部決済サービスでは、
「チャージバック」
「補償制度」
「口座凍結依頼」
が使える場合があります。
最初の担当者が把握していないケースもあるため、
👉「不正利用として再調査してほしい」と伝えるのがおすすめです。
第9章|詐欺リスクセルフ診断
次のうち2つ以上当てはまる場合、触らず閉じるのが正解です。
- 価格が相場より極端に安い(60%OFF以上)
- 支払い方法が銀行振込・QR決済のみ
- URLに見慣れない文字列(info / click / shop)がある
- メッセージに焦らせる言葉(期限/停止/緊急)が多い
- 特商法表記・問い合わせ先が曖昧or存在しない
・押さない
・入力しない
・ログインしない
それだけで守れることが増えます。
第10章|保存版|家族・高齢者向け共有テンプレ
家族LINEや学校・地域掲示にそのまま使える形式です👇
コピーして共有してください。
・知らないSMSやメールのリンクは押さない
・「アカウント停止」「返金」はほぼ詐欺
・支払い方法が銀行振込やQR決済だけのサイトはNG
・迷ったら、自分で判断せず誰かに相談
「注意してね」と伝えるだけで守れる人が増えます。
特に年末年始は、実家帰省のタイミングで共有するのがおすすめです。
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🔐 スマホ詐欺・偽サイト対策には「セキュリティソフト」が必須です
SMS・LINE・銀行系を装ったフィッシング詐欺、QR決済狙いの誘導リンク…
被害報告は年々増加しています。
「何もしてないスマホ」は、実は狙われやすい状態です。
以下は、スマホ詐欺対策で選ばれている代表的なセキュリティサービスです。
特徴が異なるので、あなたの使い方に合わせて選んでください。
- 💡 ウイルスバスター|スマホ詐欺に強い定番セキュリティ
- 💡 ノートン360|世界トップクラスの防御力で安心
- 💡 ESET|軽くて速い。家族や複数デバイスでも快適
- 💡 Surfshark Antivirus|VPN付き。外出先Wi-Fi利用が多い人向け
| 製品名 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ウイルスバスター | 偽SMS・LINE詐欺・決済系の警告に強い | スマホ中心・はじめての人 |
| ノートン360 | 世界的シェア。保護範囲が広く強力 | セキュリティ重視派・PC併用 |
| ESET | 軽くて動作が安定。複数端末に向く | 家族・学生・PCスマホ併用 |
| Surfshark Antivirus | VPN+ウイルス対策。通信保護に強み | 外出先でWi-Fi利用が多い人 |
迷ったら「ウイルスバスター」か「ESET」、スマホだけならウイルスバスター、複数端末ならESETが選ばれています。
次の章では、この記事の内容を一目で分かる「まとめ」として整理します。
第8章|まとめ|安心してネットを使うために
ネット詐欺は年々巧妙になっていて、
「知識がある人」
「普段気をつけている人」
でも突然引っかかってしまうことがあります。
しかし、今回の内容を知っているだけで、同じリンクでも「不自然さに気づける目」が手に入ります。
それが、一番大きな防御力になります。
この記事のポイント(3行で復習)
- 最新のネット詐欺は本物そっくり。まずはURL・支払い方法・文章の違和感をチェック。
- 被害に遭ったら落ち着いて支払い方法別に手続きを。クレカは返金制度あり。
- フィルタ設定・2段階認証・家族への共有で再発を防止しよう。
「不安のままにしない」が最優先
ネット詐欺に遭うと、落ち込んだり、「もうネットが怖い」と思う方も多いです。
でも、大切なのは後悔ではなく、次の対策。
・気になるSMSが来たとき
・知らない決済履歴を見つけたとき
・高齢の家族が怪しい広告をクリックしそうなとき
そんな時は、ひとりで抱えず、迷わず相談してOKです。
あなたの代わりに判断してくれる場所があります。
📞困ったらここに相談
🔹警察(サイバー犯罪相談窓口)
https://www.npa.go.jp/cyber/soudan/
※緊急の場合は110番、金銭被害は最寄り警察署へ。
🔹消費生活センター
電話:188(いやや!)
全国共通番号|近くの窓口につながります。
🔹フィッシング対策協議会
https://www.antiphishing.jp/
※偽メール・偽SMSの報告先
🔹国民生活センター(被害相談)
https://www.kokusen.go.jp/
🔹クレジットカード・QR決済各社の問い合わせ
・PayPay|https://paypay.ne.jp/help/
・楽天ペイ|https://pay.rakuten.co.jp/help/
・LINE(LINE Pay終了済)|https://help.line.me/
・Apple ID課金|https://support.apple.com/ja-jp/billing
・Google Play課金|https://support.google.com/googleplay/answer/7205930
そして、このページを閉じる前に、スマホの設定をひとつだけでも変更してみてください。
たった数分の行動が、あなたや家族を守ることにつながります。
最後に
インターネットは危険な場所ではありません。
ただ、正しいルールを知らずに使うと、思わぬ落とし穴にはまることがあります。
今回の記事が、あなたが安心して年末年始や日常のネット生活を続けるための「盾」になりますように。
情報を知ることが、最大の対策です。
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