こんにちは。
みっちです。
今朝「スッキリ」で沖田×華(おきた ばっか)さんという漫画家が紹介されていました。
沖田×華さんは、小学4年生の頃に学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、中学生の頃にアスペルガー症候群と診断されました。
LDとADHDは発達障害の一部です。
発達障害には、もうひとつ「自閉症スペクトラム障害」というのがあり、アスペルガー症候群はその中に分類されます。
※ただし、広汎性発達障害と自閉症を分ける考え方もあります
もともと脳機能に問題があり、病気ではありませんが、薬によって症状を緩和できる場合もあります。
また、沖田×華さんは、緘黙(かんもく)にもよくなるそうです。
場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)、選択性緘黙(せんたくせいかんもく、英: Selective Mutism,SM)とは、家庭などでは話すことが出来るのに、社会不安(社会的状況における不安)のために、ある特定の場面・状況では話すことができなくなる疾患である。 幼児期に発症するケースが多い。
※https://ja.wikipedia.org/wiki/場面緘黙症/
沖田×華さんは学生の頃からイジメを受け、その後看護師として働きますが、発達障害の特徴のひとつでもあるコミュニケーション能力の不足により、職場の人間関係にうまく対応できずに、ある日先輩から「死んでしまえ」と言われてしまいます。
そして沖田×華さんはその言葉を真に受けて、仕事が終わって部屋に帰り、首つり自殺を試みますが、未遂に終わります。
そのまま朝になり出勤して、帰宅後ぐちゃぐちゃになった部屋を片付けることに。
そこで、彼女は「私の人生は一度終わったんだから、これからは好きなことをやろう、自分のために生きよう」と決意。
風俗店で働いたり、美容整形をしたり、好きな漫画家さんに手紙を送ったり。
その漫画家さんが櫻井稔文さんで、ファンレターをきっかけにして交流が始まり、「漫画を描け」とアドバイスされて、描き始めて5カ月ぐらいで双葉社の新人賞に出したら、選外奨励賞を受賞します。
すごいですよね!
もともと、漫画を読んだり描くことは好きだったそうですけど、そんな簡単に賞なんて獲れませんよね。
才能があったんでしょう。
風俗で働いているときに、嫌なお客さんとかをネタにして漫画を描いて職場のみんなに見せてたら大ウケだったそうですよ。
ですが、なかなか仕事の依頼が無くて、ゲッツ板谷さんというライターのホームページに作品を載せてもらってたそうです。
それが2年くらい続いた頃、出版社から声が掛かり、『こんなアホでも幸せになりたい』という初めての単行本が出版されました。
でも、全く売れなかったそうです。。。
そして、もう一度看護師の仕事を探していると、ちょこちょこと漫画の依頼が来はじめて、『ニトロちゃん みんなと違う、発達障害の私』という自分の実体験を基にした漫画を描くことになります。
それまでは、笑えないと漫画じゃないと思ってて、こんな内容で成立するのかなあと半信半疑ながら書き続けたそうです。
辛い経験を思い出して泣きながら描いたり。
すると、ラジオでもこの本が取り上げられたりして、発達障害の子供を持つ親御さんや自身が発達障害の方、また健常者の方などの反響が大きかったそうです。
それを受けて沖田×華さんは、「発達障害について知るきっかけになってくれたらいい」と語っています。
また、なるべく深刻にならずに笑えるようなテイストを心がけているそうです。
今朝のスッキリでも、実際に沖田×華さんの元へたくさんの手紙が届いていました。
作品を読んだ方が励まされたり、勇気をもらったりしてるんですよね。
今年は第42回講談社漫画賞少女部門を受賞しましたし、連載中の『透明なゆりかご』はNHKでドラマ化されて放映中です。
発達障害と正面から向き合って仕事をし、そのことが少なからず社会へ影響を与えるって素晴らしいですね!
と、沖田×華さんは素敵な女性だと思ったんですけど、紹介のVTRが終わってから司会者の加藤浩次さんが、
やっぱり何か特別な才能があるんですか?
と発言。
それに対し、春奈さんだったか、アナウンサーだったか忘れましたが、映像記憶(見た景色を映像のように記憶している)がすごいというような答えをしていました。
私は愛する姪っ子が発達障害と診断されてるので、このブログでも何度か触れてますけど、
やっぱり何か特別な才能があるんですか?
というのは明らかな偏見です!
確かに私の姪っ子の映像記憶もすごいです。
そして、国内でも国外でも有名な方々が発達障害であることを公表しています。
- スティーブ・ジョブズ
- ケネディ大統領
- ビル・ゲイツ
- スティーブン・スピルバーグ
- ウォルト・ディズニー
- パリス・ヒルトン
- 黒柳徹子
- 栗原類
(敬称略)
などなど。
ですけど、
発達障害=特別な才能がある
というのは間違っています。
脳に障害があるのに特別な才能を持った方をサヴァン症候群と呼んだりしますけど、因果関係は証明されていません。(サヴァンとは「あほ」とか「まぬけ」という意味です)
発達障害ではない健常者と同じように、特別な才能があっただけです。
当然、健常者でも映像記憶が優れている方もいるでしょう。
なので、
「やっぱりなにか特別な才能があるんですか?」
という発言には先入観が介入していることになります。
そして、一連のやりとりでは、発達障害の方には特別な才能があるというような誤解を視聴者に与えかねません。
上記の記事でも書きましたけど、
ほとんどの方が障害と向き合いながら生きていかなければなりません。
そして、私たちは決して差別などせず、しっかりと理解してサポートしなければなりません。
私は姪っ子のことは神様からのスペシャルなプレゼントだと思っています。
他の子供たちと比べても、能力が劣っているとは思っていませんから特別扱いもしません。
でも、彼女の気持ちにしっかりと寄り添っているつもりです。
ですから、私のことを慕ってくれますし、そのことによって、私はまた癒されます。
奇しくも、発達障害を世間に認知させよう、発達障害とはどんなものか、どう接したらいいのかと発信している沖田×華さんを取り上げた番組の司会者がああいう発言をしたのはがっかりしました。
加藤さんは嫌いじゃないんだけどなあ。。。