知らない番号からの着信は誰でも不安になります。
中でも、表示の先頭が「18」で始まる電話番号は国内の一般的な番号体系とは異なるため、詐欺や高額課金、番号偽装などのリスクを疑うべきケースが多い領域です。
本記事では、18から始まる電話番号の基礎知識から具体的な手口、被害の広がり、確実な対策までを網羅して解説します。
結論だけ先に言うと、出ない・折り返さない・ブロックする、が最善です。
この記事の目次です
18から始まる電話番号とは?基本的な理解を深めよう
国番号としての「18」の役割
日本の固定電話・携帯電話の発信者番号は0で始まります。
したがって、端末画面や履歴、請求明細の表示が先頭から「18…」のように見える場合、多くは国内の通常番号ではありません。
国際通話の経路情報や事業者コードが途中から表示されている、番号偽装で一部だけが見えている、海外由来の着信が端末で簡略表示されているなど、複数のパターンが想定されます。
いずれにしても「国内の正規番号とは違う表示」である点を覚えておきましょう。
18から始まる電話番号の仕組みと請求表示の注意
電話会社の請求明細や通話履歴では、国際経路や課金識別のための数字列が前に付くことがあります。
その結果、ユーザー側では「18で始まる見慣れない列」に見えることがあります。
実際の発信元は別にあっても、明細上の記録は経路や識別の都合でこうした表示になる場合があります。
明細上の表示だけで安心するのではなく、心当たりのない発信・着信には必ず疑いの目を向けることが重要です。
固定電話と国際電話の違い
国内固定は市外局番、携帯は090や080など0から始まります。
一方、国際発信は「+国番号」や事業者コードを経由するため、端末や明細で見慣れない開始数字が現れることがあります。
表示だけでは国内外の断定が難しいことも多く、原則として「知らない番号は出ない」を徹底するのが安全です。
着信拒否の必要性
不審な番号への応答や折り返しはリスクの入口です。
ワン切りでも折り返すと高額課金の温床になったり、話してしまうと個人情報の聞き出しや詐欺誘導につながります。
迷ったら応答しない、折り返さない、着信拒否に入れる、が基本です。
18から始まる電話番号のリスク
詐欺被害の事例と手口
- 料金未払いや契約更新などを装い、不安を煽って折り返しや個人情報入力に誘導する
- 当選・返金・高額副収入など耳障りの良い話で油断させ、URLや折り返しで詐取する
- 本人確認と称して生年月日、住所、クレカ下4桁などの断片情報を積み上げる
- 会話を長引かせ、通話時間と心理的負担の両方を増大させて判断力を奪う
不審な着信の特徴とフィルタリング方法
- 深夜・早朝など非常識な時間帯に集中する
- ワン切りや数コールで切って折り返しを狙う
- 何度も番号を替えて同じ話法でかけてくる
- 「非通知に近い」曖昧な表示や、番号の一部が欠落した表示
キャリアの迷惑電話設定、OS標準の着信拒否、第三者アプリを併用し、同系統の番号をまとめてブロックしていきます。
高額な通話料の請求事例
国際経由や特殊課金の番号に折り返すと、短時間でまとまった通話料になる恐れがあります。
通話先が海外中継や有料接続に切り替わる仕組みが背景にあるため、折り返し自体をしないのが最大の防御です。
通話を繋ぐ前に切れてしまっても、ダイヤルした時点で課金が発生するタイプもあるため要注意です。
迷惑電話に対する対策と警察への報告
執拗な発信や金銭・情報詐取の疑いがある場合は、録音・スクショを取りつつ、警察相談専用窓口(#9110)やお住まいの自治体の消費生活相談に連絡しましょう。
自分と家族を守るだけでなく、同被害の抑止にもつながります。
実際の被害事例とニュースから学ぶ
高齢者が狙われたケース
固定電話に見慣れない番号から着信し、「料金未払いがある」と脅され、コンビニで電子マネーカードを購入させて番号を伝えさせる手口が繰り返されています。
実際に数十万円を失う被害が報告されています。
家族が同居していない高齢者世帯は特に脆弱です。
電話の近くに「知らない番号には出ない」「すぐ家族に連絡」と書いた張り紙をするなど、物理的な工夫も効果的です。
若い世代が巻き込まれた副業・投資詐欺
SNSで「簡単に儲かる」「今だけの限定案件」といったメッセージを送り、外部のチャットアプリに誘導した後、通話で投資を勧誘するケースが増えています。
通話相手は海外拠点でも流暢な日本語を使うため、国内事業者と錯覚しやすいのが落とし穴です。
聞いたことのない番号には折り返さず、必ず正規サイトや公式アプリの窓口から連絡を取る習慣を身につけましょう。
警察や自治体が発表した注意喚起
各地の警察・自治体は、国際電話偽装や番号スプーフィングを悪用した詐欺について継続的に注意喚起を行っています。
例えば、警察庁の「フィッシング110番」や消費者庁の「消費者ホットライン188」では、被害や相談を迅速に受け付けています。
地域の公式Xアカウントや防犯メールをフォローしておくと、最新情報をリアルタイムで受け取れるため、被害防止に役立ちます。
さらに具体的な被害事例から学ぶ
高齢者世帯に多い「料金未払い」型
国民生活センターに寄せられる事例の中でも目立つのが、「公共料金の未払い」や「通信契約の停止」を口実にするパターンです。
例えば、80代の一人暮らし高齢者が「このままでは電話が止まる」と言われ、慌ててコンビニで電子マネーを購入し番号を伝えてしまったケースがあります。
冷静に考えれば不自然ですが、突然の脅しと急かしによって判断力が奪われるのです。
若い世代が巻き込まれる「副業詐欺」
SNSや副業サイトを通じて
「簡単に稼げる」
「在宅ワークで月数十万円」
などと勧誘され、詳細は電話で説明すると称して着信が入る事例も多数報告されています。
電話に出ると最初は好条件の副業話ですが、最終的には高額の教材や投資への誘導へとすり替えられます。
番号が「18」で始まることも多く、通話料の高額請求とダブルパンチで被害を受けることになります。
学生や若者が狙われた「懸賞当選」型
「最新スマホが当たりました」
「旅行券が当選しました」
といった電話が突然かかり、受け取るには手数料が必要と迫られる手口です。
高校生や大学生が被害に遭うケースもあり、少額だからと支払ってしまうと次々と別の請求が重なります。
安易に対応せず、公式の懸賞かどうかは必ず主催企業の公式サイトで確認することが大切です。
実際に発生する危険とその可能性
日本国内での被害状況
見慣れない番号からの着信に関する相談は、年代を問わず増えています。
内容は、架空請求、国際課金、個人情報の聞き出しなどが中心です。
特に「折り返してしまった」後に請求へと発展するケースが目立ちます。
海外からの国際電話のリスク
海外由来の着信は、発信元の特定と遮断が難しいのが課題です。
相手は時差を利用し、深夜帯に集中的にコールすることもあります。
端末上の表示だけで安全と判断しないことが肝心です。
発信者情報の確認の重要性
番号をネットで検索し、危険情報が複数見つかる場合は即ブロック。
企業名を名乗られても、かならず公式サイトの代表番号から折り返すようにし、相手が提示した番号やSMSのURLは使わないこと。
これだけで多くの被害を回避できます。
キャリアや通信会社が提供する公式対策(詳細版)
ドコモ:迷惑電話ストップサービス
NTTドコモでは「迷惑電話ストップサービス」を提供しており、事前に登録した番号からの着信を自動で拒否できます。
オプション料金は月額100円程度と安価で、設定もMy docomoや専用アプリから簡単に行えます。
さらに「あんしんセキュリティ」アプリと連動させると、未知の番号でも警告が表示されるため実用性が高いです。
au:迷惑電話撃退サービス
KDDI(au)の「迷惑電話撃退サービス」は、登録番号を拒否するだけでなく、非通知や海外番号を自動的にガイダンスで遮断する機能もあります。
特に高齢者向けに「電話がかかってきたらまず注意音声を流す」という仕組みが役立ち、詐欺グループをけん制できます。
月額料金は200円程度で、店頭・マイページから設定可能です。
ソフトバンク:迷惑電話ブロック
ソフトバンクは「迷惑電話ブロック」というサービスを提供しており、AIが危険性を自動判定して警告表示を出すのが特徴です。
危険度の高い番号は赤色で警告、注意が必要な番号は黄色と段階的に表示されるため、直感的に判断できます。
こちらは月額300円前後の有料オプションですが、利用者の評判は高く、トラブル回避の効果は大きいです。
固定電話:ナンバーディスプレイ+迷惑電話おことわりサービス
NTTの固定電話では、ナンバーディスプレイに加えて「迷惑電話おことわりサービス」を組み合わせるのがおすすめです。
不審な番号からの着信時には自動音声で相手に警告を流し、そのまま通話を遮断します。
高齢者世帯では詐欺電話を防ぐ有効な手段となっており、月額料金も数百円程度で導入可能です。
料金明細を定期的にチェックする習慣
各キャリアはオンラインで通話明細を確認できる仕組みを提供しています。
毎月の請求を眺めるだけではなく、
「発信した覚えのない番号」
「深夜帯に複数回発信している履歴」
がないかをチェックすることが大切です。
もし不正利用が疑われる場合は、すぐにキャリアへ問い合わせを行い、発信停止やブロック措置を依頼しましょう。
契約プランによっては一部機能がオプションのこともあります。自分の回線に付与できる迷惑対策機能を必ず確認し、有効化しておきましょう。
固定電話の「迷惑電話おことわりサービス」
固定機にも、着信前アナウンスや番号非通知の拒否、危険番号の自動ブロックなどが用意されています。
親機側の受話器に注意喚起ランプや音声で知らせる機種もあるため、高齢の家族には特に効果的です。
料金明細で不正利用を見抜く方法
- 毎月の明細をオンラインで確認し、見慣れない接続や高額通話が無いか点検
- 海外・特殊接続の記録を発見したら、すぐにキャリアへ問い合わせ
- 端末側の発信履歴と明細を突き合わせ、第三者発信の可能性を検討
対策方法とアプリの活用
着信拒否設定の手順(iPhone・Android・固定電話)
iPhone:電話アプリ → 最近の通話 → 該当番号の詳細 → この発信者をブロック。迷惑電話の判定をオンにしておくと自動でサイレント化できます。
Android:電話アプリ → 履歴 → 該当番号を長押し → 迷惑電話に指定またはブロック。機種やOSによって文言が異なるため、設定画面の検索で「ブロック」を探すのが早道です。
固定電話:親機のメニューから着信拒否リストに登録。非通知拒否やガイダンス機能がある機種は併用を推奨します。
Whoscallなどのアプリを使った対策
- Whoscall:クラウドの危険番号DBにより着信時に注意表示。自動ブロックの閾値調整が可能。
- Truecaller:国際的なスパムデータの蓄積が強み。海外由来の着信に強い。
- 電話帳ナビ:国内の口コミ情報が豊富。業者の評価や通報履歴が参考になる。
OS標準とキャリア機能、第三者アプリを重ねる多層防御が有効です。
家族を守るための注意点
- 知らない番号には出ない・折り返さないを家族ルールにする
- 高齢の家族の端末や固定電話にブロック設定とアプリ導入を代行
- 怪しい電話が来たら必ず家族に共有、独断で対応しない
よくある質問(FAQ)
折り返してしまった場合はどうなる?
国際経由や特殊接続で高額課金の恐れがあります。
すぐに通話を切り、キャリアへ通話先と時間を連絡。以後ブロック設定を徹底してください。
一度出てしまったら料金は発生する?
着信に出ただけでは通話料は通常発生しませんが、誘導されて発信や長時間通話をすると費用や被害リスクが増します。
会話を続けないことが最重要です。
国際電話料金はどのように決まっている?
接続事業者・経路・相手国の事情で単価が異なり、分単位で加算されます。ユーザーからは見えない経路で料金が跳ね上がることもあるため、折り返さないのが最善策です。
警察や消費生活センターに通報するとどうなる?
被害の未然防止や実態把握につながります。
継続的な迷惑行為は記録を添えて相談しましょう。番号や日時、話法のメモが有用です。
出てしまったけど無言で切った場合は?
基本的に通話を繋げただけでは料金は発生しません。
ただし、相手側に通話が成立したログは残るため「応答した番号」としてマークされ、今後さらに執拗に狙われる可能性があります。
無言で切った場合でも、必ず着信拒否やブロックを設定してください。
折り返しSMSを送ったらどうなる?
通話ではなくSMSで返信した場合でも、相手に「この番号は実在している」と知られてしまいます。
そこから詐欺グループ間で番号が共有され、別の手口で狙われることもあります。心当たりのない番号へのSMS送信は絶対に避けましょう。
正規の国際電話との見分け方は?
海外在住の知人や企業から正規に電話がかかってくる場合は、必ず「+81」や国番号が正しく表示されます。
また、正規企業はメールや公式アプリで事前に連絡することが一般的です。
突然の「18」番号着信は正規連絡である可能性が低いため、公式ルート(正規アドレスや代表番号)で確認する習慣をつけましょう。
間違えて長時間通話してしまった場合の対処法は?
慌てず、まずは通話を切ってすぐにキャリアに相談してください。
キャリアによっては課金の一部を免除する制度や、今後の不正発信を防ぐブロック措置を行ってくれる場合もあります。
また、警察や消費生活センターに経緯を伝えることで、被害実態として共有されるため安心です。
関連する迷惑電話・詐欺との違い
+81から始まる国際電話との違い
+81は日本の国番号です。
海外から日本の番号にかけると+81が先頭に付きます。
表示が+81や001、003などの事業者コードの一部と混在して見える場合、端末が簡略表示していることもあります。
表示だけで安心せず、知らない番号は出ないのが安全です。
迷惑SMSとの共通点と相違点
通話とSMSは手口が連動していることが多く、SMSでURLに誘導して本人確認や支払いを迫るケースが典型です。
通話で焦らせ、SMSで決済サイトへ誘導する二段構えに注意しましょう。
電話番号偽装(スプーフィング)の仕組み
発信者番号を偽装する技術で、実在の企業番号に見せかけることも可能です。
番号の見た目が正しくても信用せず、公式サイトに載っている代表番号へ自分からかけ直すのが鉄則です。
SNSでの被害報告や注意喚起
Xで拡散された事例
ワン切りから折り返しを誘う、録音済み音声で不安を煽るなど、同様の被害がSNSで繰り返し共有されています。
地域警察の公式アカウントもタイムリーに注意喚起を行っています。
実際のユーザー体験から見える危険性
通話中に名前・住所・生年月日など断片情報を自然な流れで聞き出され、後日別の詐欺に使い回される事例が目立ちます。
小さな情報でも積み重なると強力な個人特定材料になります。
自分は大丈夫と思わないことの大切さ
経験や年齢に関係なく、巧妙な話法に人は反応してしまいます。
疲れている時や忙しい時こそ、電話に出ない・決めない・一人で抱えない、を守りましょう。
まとめ:18から始まる電話番号への対応策
最も重要な確認事項
- 知らない番号は出ない・折り返さない
- 18で始まるなど見慣れない表示は即ブロック
- OS標準・キャリア機能・アプリの多層防御を常時オンにする
- 請求明細を定期確認し、異常はすぐ問い合わせ
SNSやインターネットでの情報共有の重要性
危険番号の情報は共有されるほど防御力が高まります。
被害に遭いかけた経験や怪しい番号は、家族間やSNSで早めに共有しましょう。
地域の防犯情報や警察の発表もフォローしておくと、予兆段階で身構えられます。
18だけじゃない!危険な番号パターンに注意
今回解説した「18」から始まる番号以外にも、危険性の高い番号は数多く存在します。
筆者自身も最近、国内の「050番号」で着信がありましたが、調べてみると実際にはオマーン経由の詐欺電話でした。
つまり、見慣れた番号帯でも安心できないということです。
よく問題になる番号帯の例
- 020番号: IoTやPHS向けですが、詐欺利用の報告も増加。
- 050番号: IP電話。正規利用もある一方、匿名で取得できるため詐欺業者に悪用されやすい。
- 海外の国番号: +211(南スーダン)、+252(ソマリア)、+675(パプアニューギニア)などは「ワン切り詐欺」で有名。
- 事業者コード: 001や003など国際電話経由で表示される番号。端末によっては「18〜」のように見える場合もある。
- 番号偽装(スプーフィング): 実在する0120や0570番号を名乗って信用させるケースも確認されている。
このように、「18」だけでなく0以外で始まる番号や、正規に見える050/0120帯ですら詐欺の温床になることがあります。
特に今回のように「050番号でオマーンからの着信が偽装されていた」事例は実際に多発しており、注意が必要です。
結論は一貫して同じで、知らない番号には出ない・折り返さない・即ブロックが最善策です。
最後に
18から始まる表示は、国内の一般的な番号とは性質が異なるシグナルです。
番号の見た目に惑わされず、出ない・折り返さない・即ブロックを徹底し、請求と端末の両面で異常がないか定期点検を。
家族や周囲と連携して、被害を未然に防ぎましょう。
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